生活整理をご依頼される中には、いわゆる「ゴミ屋敷」状態のお部屋が多くあります。
とはいえ、ゴミ屋敷の中にもいくつかの種類があります。
単に生活ゴミを捨てられず、生ゴミも含めたいゆるゴミ屋敷。
生ゴミは処分された乾いたゴミのゴミ屋敷。
汚いお話ですが、トイレもゴミであふれてしまったために、
ペットボトルにおしっこをためて、そのおしっこペットボトルだらけのゴミ屋敷。
趣味で収集しているものであふれかえってしまった、趣味のゴミ屋敷。
今回のお話は、この趣味のゴミ屋敷のお話です。
きっかけはマンションのオーナー様からのご依頼で、
入居者の部屋を見せてもらったところ、いわゆるゴミ屋敷状態で、
このままでは火事などになったら大変なので、借主を説得してかたづけをお願いしたい、
とのことでした。
実はこういったご依頼は、我々としては少し身構えてしまいます。
他人から見ればゴミでも、ゴミ屋敷の家主さんにとっては大事なコレクションということが多く、
本人がその気にならなければ、処分が難しいケースが多いのです。
そのお宅に伺うと、たしかに部屋中物があふれていて、足の踏み場もない状態でした。
そして、よく見ると、その多くは本でした。
元々研究職をされていた方で、大量に本をため込み、
さらに足を悪くしてしまい、生活ゴミの処分がままならなくなってしまったようでした。
オーナー様も同席していただき、借主さんと交渉していきます。
まずは動線を確保するように、出入り口付近を片づけ、
ホコリや生活ゴミに紛れてしまい、ダメになった本の塊を処分してよいか確認します。
はじめは首を縦に振らない借主さんでしたが、生活ゴミを片づけ床が見えてくるにしたがって、
気持ちに整理がついたようで、予定よりも多くの本の処分に同意してくれるようになりました。
丸1日かけて、何とか生活スペースが確保できる程度まで片づけて、ご依頼を完了することができました。
その後、うれしいことに、
またご依頼をいただき、さらに処分を進めたいとのことでした。
ふだんのお掃除でも「やる気スイッチ」を入れることは難しいものですが、
我々の仕事を通して、ご本人の「やる気スイッチ」をオンにすることができたことは
大変うれしく思いました。
このように物件のオーナー様に限らず、ご両親やご家族などのあふれかえる物の
おかたづけに困っている方がいらっしゃいましたら、お気軽に弊社までご相談下さい。