あすかるスタッフの林田です。
地域の高齢者や障がい者の方の相談支援を行っている事業所様と連携して、利用者さんのお住まいの住環境の改善、片付けや整理にご一緒させていただいています。どんなご依頼があるかというと、施設の入所に伴う不用品の処理や引っ越し作業、ゴミ屋敷になってしまった住まいの片付けと清掃、体調不良のために排泄物などで汚れてしまった室内の清掃、あとは居宅介護・ホームヘルパーを利用開始するにあたっての大掃除(環境のリセット)などがあります。
ここで相談支援や介護で時々ある問題なのですが、ご本人の支援拒否ということがあります。困難ケースといって対応や支援に苦慮されるケアマネジャーさんや相談員さんは多いようです。例え室内に汚物や明らかなゴミが溜まっており、ご自身では片付けが難しいと思われるような状況でも「自分でできる」「部屋の中を触ってほしくない」「何も困っていることはない」と言われてしまうようなパターンです。相談員さんから片付けやヘルパー利用の提案をしても断られてしまう。何度も言うと怒ってしまう。こうしたケースで少しずつ(時には何年もかけて)受け入れてもらえるよう関係性を作っていかれている相談員さんの活動には頭が下がります。とても難しい問題です。周囲からは必要、よかれと思うことも勧め方によってはご本人さんの自尊心を傷つけて(あなたには能力がないから他人の手助けが必要なんです!という意味になる)関係を閉ざしてしまうことになりかねません。ご本人なりの断る理由があるのでしょう。我々片付け業者としても当然のことながら勝手に無理やり部屋の中を片付けたり掃除したりすることはできませんし、してもいけません。ケアマネジャーさんや相談員さんと連携して、ご本人に納得していただき住環境の改善を実感していただけるように努めないといけません。
とある現場で地域包括支援センターの相談員さんと一緒に片付けのお見積りに訪問した利用者様(高齢女性)でしたが、事前情報ではやはり片付けに対して渋っておられたようなのですが、訪問した弊社のスタッフが部屋の様子を見て「あ、おかあさん、〇〇新聞とってられるんですね、うちの家と一緒ですわ!」。それがきっかけか場の雰囲気がなごみ、お部屋のお片付けを受け入れて頂いたという例があります。全てこういうわけにはいきませんが、こうしたちょっとしたことにもしかしたら解決のヒントがあるのかもしれません。