遺品整理を依頼される場合、
同居していないご家族からの依頼も多くあります。
そんなケースで困ってしまうのが、
ご遺族も知らない、持っているだけで違法となる可能性のあるものです。
例えば、日本刀。
こちらは、故人が趣味で集めていることが分かっていれば、
所持するために必要な書類などもきちんと保管されている場合が多いのですが、
例えば、戦争のときに使われた、軍刀などを
ひっそりと保管されているケースもあるのです。
先日、ご依頼のあったご遺族様は、
我々の遺品整理中に、こうした軍刀が見つかり、
すぐに最寄りの警察に届けて下さり、スムーズに解決したのですが、
こういったケースばかりではありません。
ある広いお宅の一室にある遺品を整理してほしいとの依頼のケース。
こちらは、ご遺族様の弟さんの荷物を保管しているとの事でした。
そこから見つかったのが大量のモデルガンでした。
すべて箱に納められ、大切にされてきたことが分かる品でした。
こうした趣味性の高い品は、捨ててしまうのではなく、
古道具屋さんに持っていき、新たな持ち主へ渡るようにしています。
今回も、古道具屋さんに持ち込んだところ、
すぐに買い手が見つかりました。
ところが、古道具屋さんのご主人から、
ある銃に関してこんなことを言われました。
「このモデルガンは改造すると、殺傷能力が高い改造銃になる可能性があるので
一度警察に相談してみた方がいい」
突然のことに驚きましたが、
すぐさま、最寄りの警察に相談してみました。
すると、
「そもそも遺品整理で引き取ること自体が問題となる可能性もあるので、
一旦、ご遺族に返却し、ご遺族から警察に相談してほしい」
と、返答されました。
いよいよ大事になってきましたが、
どうやら、仮に違法性があった場合、警察に持ち込み回収してもらって一件落着、
というわけではなく、どういったルートで手に入れたものなのか、
捜査が必要になるということらしいのです。
こちらのケース、これからご遺族様に連絡を取り、
再び警察に相談する予定なのですが、どうか穏便にことが済むことを祈っています。
遺された人が困らないように趣味を楽しむのも大切ですね。