遺品整理・生前整理・生活整理のあすかる

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遺された人にとっての価値

先日、生活整理のご依頼を受け、見積に伺いました。
高齢女性の住むマンションのお部屋で、
一人で住むには少し広い間取りと
お仏壇の様子から、旦那様に先立たれて、
しばらく時間が経っている様子が見て取れました。

古いマンションのため、作り付けの収納が少なく、
その代わりに、立派な収納家具が数多く置かれていました。
収納家具は立派なだけに、部屋を圧迫するような印象もあり、
今回はこのうちの一部の棚などを処分したいとのご依頼でした。
弊社にご依頼していただいた場合、
粗大ゴミに出すよりも割高になってしまいますが、
エレベーターのない物件からの運び出しということで、
ご納得いただくことが出来ました。

見積りが終わり、失礼しようかとしたとき、
ふと依頼者様が、
「もしこの家の物を全部処分したらおいくらになりますか?」
とおっしゃいました。
高齢で一人で暮らしているため、自分に何かあったときに、
子どもたちに迷惑をかけたくない、という思いから、
この機会に、遺品整理をする際のおおよその値段を尋ねられたのでした。
大まかな物量から、概算をお伝えすると、
「それくらいのお金を用意しておきます」と、
少し安心されたようでした。

この仕事をしていると、
ご本人が大事に保管していたものだとしても、
遺された人たちにとってはその価値が十分には理解できないものが
ほとんどだと痛感します。
そして、ものを処分するためには、
お金をかけて我々のような業者に依頼するか
時間と労力をかけて、遺された人たちが整理をするか、
といった選択を迫られることになります。
物を捨てるということは、罪悪感を感じたり、
もったいないという気持ちがわいてくるのも人情ですが、
一度、客観的に自分に必要な物なのか、
遺された人にとって価値が理解できるものなのか、
考えてみるのもよいのではないでしょうか?

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